この記事ではTwitchやYouTubeでの配信、OBS Studioなどの配信ソフトウェアと連携して表現や機能を(ほぼ)無限に拡げることができるソフトウェア「Streamer.bot」を紹介します
Streamer.botはその拡張性の高さから配信補助ソフトウェアとしてはトップの人気を誇るソフトウェアの1つとなります
Streamer.botとは
Streamer.botは当サイトでも紹介しているLioranBoardと同じような高機能配信補助ソフトウェアとなります
そのため良くも悪くも熱意がある人におすすめのソフトウェアです
躓きやすい点も多く、ポテンシャルを引き出すには努力が必要ですが(ほぼ)無限の拡張性があるので配信の機能面をレベルアップしたい方にはなくてはならないソフトウェアになるかもしれません
Streamer.botの特徴
タブ管理
Streamer.botはほとんどのことをタブで管理します
基本的にはAction(アクション)タブで作成したアクションを別のタブ上でイベントに割り当てることでアクションを起動します
機能によっては何層にもなったタブの先に目的のイベントがあったりするので最初は混乱するかもしれません
C#による(ほぼ)無限の拡張性
Streamer.botではアクション内でC#のコードを走らせることができます
これによってより複雑な処理を行うことが可能なので、これがあるからこそStreamer.botを使用しているという配信者も少なくありません
便利なHTMLデック
Streamer.bot上で作成したアクションはウェブブラウザ上のデックからトリガーすることができます
またこのデックの使用はローカルネットワークである必要が無く、全世界どこにいても自分のStreamer.botのアクションをトリガーすることができます
そのためあらゆるパソコンやスマホ、タブレットなどがあなたの配信コントローラになり得ます
デックへのアクセス権を付与すること自分以外の人でもデックにアクセスすることが可能になります
チャンネルモデレーターやグループ配信時に役立つ機能です
StreamerdotbotのHTTPデックを使えばネットが繋がる地球上のどこからでもアクションをトリガーできます
— kurochaBlog (@kurochaBlog) July 4, 2022
また、デックへのアクセス権を与えることで自分以外の人がボタンを押す事も可能です
【動画は地球約1周分離れた場所から仲間が私のOBSを操作】#配信者 pic.twitter.com/7jUZ9Enyn4
ボイスコントロール
Streamer.botではアクションの起動に音声認識を使用することができます
そのためVRなど、手が離せない状況でも配信をコントロールすることが可能です
Streamerdotbotの音声認識トリガーでTwitterに配信告知
— kurochaBlog (@kurochaBlog) July 1, 2022
プロフィール画像・名前・バナー画像を変更可能
エンディングシーンに入ると元に戻るhttps://t.co/Bb7NTpd7ot#配信者 pic.twitter.com/8RP91XAfLN
様々なサービスとの連携
OBS Studio・Streamlabs
Streamer.botは多くのソフトウェアと同様にOBS Studioとの連携が可能です
加えて、Streamlabs Desktopとの連携も可能な数少ないソフトウェアとなっています
Twitch, YouTube
TwitchやYouTubeとの連携では各サービスのイベントをトリガーにすることができます
たとえばTwitchであればチャットやチャンネルポイントやサブスクライブ、ハイプトレインなどです
YouTubeであればチャットやスーパーチャット、メンバー登録などをトリガーにアクションを起動できます
Elgato Stream Deck
Elgato Stream Deckと連携することでStreamer.bot上のアクションをElgato Stream Deckから起動することができます
Touch Portal
Touch Portalと連携することでStreamer.bot上のアクションをTouch Portalから起動することができます
StreamElements, Streamlabs
各配信支援プラットフォームとの連携によりTipなどの通知をトリガーにアクションを起動することができます
LioranBoardとの共通点・相違点は?
両ソフトウェアをある程度使用した私が思うStreamer.botとLioranBoardの共通点と相違点を紹介します
※あくまで一部
共通点
- 様々なトリガー
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TwitchやYouTubeのイベントやStream Deckから指定したアクションをトリガー可能
- OBSと連携して操作可能
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シーンの変更やソースの表示など基本的な部分からOBSwebsocketにより直接命令を送ってより複雑な設定の変更をすることが可能
- 条件分岐を利用した複雑なアクション
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プログラム言語のようなロジックを利用した複雑な操作が可能
- 拡張性
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C#やエクステンションを利用した(ほぼ)無限の機能拡張が可能
- アクションやボタンのシェア
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両ソフトウェア共に他人へのアクション等のインポート・エクスポートが可能
- あたたかいコミュニティ
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両Discordコミュニティは質問に応えてくれる方が多く、問題や疑問を解決しやすい環境があります
ただし、英語でのコミュニケーションが必要となります
相違点
- タブでの管理
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Streamer.botが動かす部分は全てアクションタブで管理、LioranBoardはボタン自体でアクションやトリガー等を管理
- あらかじめ用意された連携サービス
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Streamer.botはあらかじめ用意されている連携サービスが多い
LioranBoardは必要最低限が用意されており、エクステンションで追加 - トリガーにアクションを設置
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Streamer.botはトリガーにアクションを設置
LioranBoardはボタン(アクション)にトリガーを設置 - Streamlabsで利用可能
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Streamer.botはStreamlabs Desktopでも利用することが可能
- Variable Viewerの違い
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Streamer.botはアクションログからそのアクションで利用された変数を確認
LioranBoardはVariable Viewerからボタン毎に利用された変数を確認 - OBSのソースのモーション
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Streamer.botはソースを動かすためにMove Transitionプラグインを利用
LioranBoardはソースを動かすためのコマンドが用意されているためそちらを利用、もしくはMove Transitionプラグインを利用
注意したいこと
Streamer.botは私が調べた限りでは日本人の利用者は現状かなり少ないといえます
そのため日本語の資料や解説はほぼありません
問題点等は英語のwikiやDiscordコミュニティで質問をして解決する必要があります
当サイトでも設定方法、使い方等を紹介していければとは考えています
おわりに
Streamer.botはLioranBoardと同じようなカテゴリのソフトウェアです
使いこなすには相当な努力が必要になりますが、より高い自由度で配信周りを演出することができます